林業と木工

その他

林業の六次化

こんにちは、臼田です。

実はひろしまグッドデザイン賞ひろしま里山グッドアワードに応募しました。

プロダクトの説明を求められて改めて弊社が取り組んでいることって何だろう?と考えてみました。

株式会社FOREST WORKERは林業の会社です。

林業の企業では珍しく造林保育の分野をメインとしています。

その他に特殊伐採であるツリーケアサービスや環境保全型林業を目指す自伐型林業事業などを行っています。

昨年度から加速したのが、観光・研修事業と木工製品の製造販売を行うプロダクトです。

この木工製品の製造販売過程を現場の林業の課題とで掛け合わせて進めているのがHIBA RINGsという独自ブランドと木材のトレーサビリティシステムです。

これらの事業を含めて何に取り組んでいらっしゃるんですか?という質問にパッと答えられずにいました。林業なんだけど、人も育てて、木は極力切りたくないし、でも木材のブランディングしたいです。ゴニョゴニョ・・・。

最近、しっくりきているのが、「六次化」です。

1次 × 2次 × 3次 =「六次化」

「6次産業化」とは、農林漁業者(1次産業)が、農産物などの生産物の元々持っている価値をさらに高め、それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくことです。

生産物の価値を上げるため、農林漁業者が、農畜産物・水産物の生産だけでなく、食品加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組み、それによって農林水産業を活性化させ、農山漁村の経済を豊かにしていこうとするもの

農林水産省ホームページ

農林業業って書いてあるのに説明が農業漁業に偏っているのはいつものことw

林業では一部の大企業が川上から川下までという六次化のような大システムで一貫した生産製造過程を昔から行っていますが、他は基本的に分業が確立されており、各分業分野との連携も基本的にありません。

そのため我々は切った木がどこへ行くかは知らず、逆に購入者はどこで誰が切った木かを辿ることもかないません。

県産材です。と言われても県内のどこ産ですか?とか切った方は誰ですか?とか誰が育てた木ですか?とかは全く分からないことが多いです。ただ、県内で切られて持って来た木となるわけです。

これは流通や産業の問題なので悪いことでもなく、そういうもの、ということです。

ましてや使われる方(家を建てた人や家具を購入した人など)がどこ産の木か気にしなければ、明らかにするニーズもないわけです。

木の歴史と人々の暮らし

以前にも少し書きましたが、庄原には古い家がまだまだ多く残っています。

現役の茅葺き屋根のお家に住んでいらっしゃる方も多いです。

そのようなお宅のおじい様にお話を聞くとこの家の梁に使ってる栗の木は私の祖父が裏山から切り出したものだとかこの大黒柱はどこそこの・・・。などお家に使われている木々の話と一緒に建物が受け継がれています。

とても素敵なことですし、地域がつながっていくとはこういうことを受け継いでいくことなのだろうと思っています。

これは自分自身もそうなのですが、何気なく使っている木の製品に思い出はあっても思い入れがあるものは少ない気がします。

何十年、何百年生きた木々を使った製品が実は自分の手元にあるかもしれません。

林業の六次化とは?

林業の六次化は小さな流通を作ることかな?と思っています。

農業でも地産地消という地元の物を地元で使う流通がありますが、林業でも同じことをしていきたい。

農業や林業の場合、作物をそのまま売っても自分で調理すればいいのですが、林業の場合は3メートルの丸太を売られても困ってしまう人が多いと思います。

そのため、木を育てて、切り出し、製材して、加工する。その上で地元で使ってもらえるような仕組みにしていきたい。

そうは言いながらこれはまた長い道のりです。

最初に書いた通り、林業は分業が当たり前です。そのため我々は木を育てるノウハウしかありません。

なんとか切り出しまではできますが、その後の製材、加工は全くの素人。

素人は素人なりに

造林保育事業を行っている我々は大量の木々を一気に伐採することはありません。

また搬出に特化した大型重機も持っていません。

これは逆に強みでは?

中古の機械を買って

一つ一つ手作業で好きなものを作っています。

まとめ

プロの業者の方ともコラボ予定なので、情報がまとまり次第またアナウンスします。

山仕事の合間にちょっとずつ時間を取って自分たちの製品を作っています。

どこかのイベントで手に取ってもらえるかもしれません。

イベント・研修等の情報はホームページに載せていますので合わせてチェックしてみてください。

地味に古民家も活動中です。

それではまた。臼田でした。

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