「TREE WORKER:三良坂(後編)」

現場のこと

今年も恵みの雨の季節がやってきましたね!雨の日が続くと気分は下がり気味ですが。

今回のブログは前回、僕が書かせてもらった続きになります!

前回のブログはこちらです。

残る、2本のヒノキが重なった状態で根元から倒れかけた木の伐倒に移ります。お墓近くのヒノキと同様にロープウインチで引っ張り伐倒するのがよさそうでした。しかし、近くのクヌギの大きな枝が邪魔をしており、ロープウインチで引っ張ろうにもヒノキの頭が当たってしまい引き込むことが出来ません。

なので、クヌギの大きな枝にヒノキが当たらない高さまで切り落としていきます!

大抵の方が「あんな高いところをどのようにして切るの??」と思うはずです。

方法はシンプルです!

上まで登って、樹上で切ります!!

上までロープを使い登って行き、樹上作業します。ロープを掛けるのは近くのクヌギです。ロープを掛ける木に枯れ、腐り、樹形などに異常がないことを確認したうえでロープを掛けます。

今回の場合、2本のヒノキにロープを掛けることはしませんでした。このヒノキは樹皮が剥がれ、辺材もしくは心材が露出し腐れが確認できること、根剥がれを起こす危険がありました。

上まで登り、伐倒するヒノキの状況を確認します。切る長さや順番を確認した後、鋸でまずは枝を切り落とします。枝を切り落として、幹だけの状態になったら、チェンソーで幹を切り落としていきます。

この時、切り落とす枝と幹にはリギングロープを付けて落ちるスピードをコントロール出来る状態で行います。

クヌギの大きな枝にヒノキが当たらない高さまで切り落としたところで、樹上での作業は終わりです。

これで、頭を切り落としたヒノキはロープウインチで引っ張りこめる状態になったところで伐倒しました。

伐倒した株には大きな空洞が出来ており、かなり危険な状況だったことが分かるかと思います。

全ての伐倒を済ませ、最後の仕上げに取り掛かります!

切った竹は幹と枝に分別します。こうしておくことで、集積した際に綺麗な仕上がりになります。

大量に出た、ヒノキの枝も上手く活用することで景観をつくる材料となります。

落ちている竹の枝を拾い集め、方向を揃えて積みました。竹の葉の中に紛れて、集め残った枝を腰をかがめて集めました!なかなか根気のいる作業でしたが拾うほどに綺麗になっていくので夢中でした。

では、before afterです!!

お墓近く:施業前

お墓近く:施業中

お墓近く:施業後

倒れかけた2本のヒノキ:施業前

倒れかけた2本のヒノキ:施業後

「ギンリョウソウ」

この現場にひっそりの生育していました。

ギンリョウソウは植物でありながら白色をしています。なぜなら、葉緑素を欠いているために植物体の大部分が白色なのです!つまり、光合成をしない!変わり者ですね~

ギンリョウソウの由来は、姿かたちを竜にみたて「銀竜草」の名がつけられました。

植物のなかには光合成をやめてしまい、菌類(キノコやカビの仲間)から栄養を奪って生きるものが知られていますが、ギンリョウソウもそんな「菌従属栄養植物」の1種です。ベニタケ類の菌糸から栄養を得ています。特に光を必要としないため、暗い森の中でも難なく暮らしていけます。

もっとも地上部に植物体が現れるのは、花を咲かせ、実をつけるための約2か月間だけです!お店で並ぶことはない植物なので見つけてみるのもありですね!

では、また。

伊藤でした。

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